
Rage Against The Machineのデビュー作は、ベトナムの僧侶ティック・クアン・ドックの焼身自殺を写した強烈なジャケットでも知られているが、本当に重要なのは、その見た目に負けない中身の過激さだ。1992年の時点でこのアルバムは、ヒップホップ、メタル、パンクの緊張感をぶつけながら、政治、企業、国家、権力への敵意を最初から隠さない作品として現れた。その先頭に置かれたBombtrackは、単なる勢いづけの1曲目ではない。Rage Against The Machineというバンドが何に怒り、どこへ照準を合わせていたのかを、冒頭から一気に示した曲だ。
Bombtrackの歌詞では、地主、権力に身を売る連中、スーツ組、企業、Manifest Destinyまでが一気に射程に入れられている。しかも、燃やす、火をつける、燃える、旗の炎で手を温めるといった言葉が何度も繰り返され、怒りの向かう先がぼやけない。同じシーンの中の小さな競争や、勘違いした連中への苛立ちを出発点にしながら、その怒りはすぐにもっと大きな支配の側へ向かっていく。Bombtrackは、同時代のロックの中でもかなり露骨に敵を名指ししていく曲だった。
この曲をさらにおもしろくしているのは、ザック・デ・ラ・ロッチャのハードコア出自を思わせる言葉づかいだ。militantやHardlineといった語は、ただ政治的に激しいというだけでは終わらない響きを持っている。ザックはRATM以前に、ストレートエッジ・ハードコア・バンドのHard Stanceに在籍し、その後はInside Outでボーカルを取り、さらにNo For An AnswerやFarsideにも関わった経歴を持つ。もちろん、BombtrackのHardlineが特定の思想や運動を直接指しているとまでは断定できない。だが、こうしたハードコアの現場を通ってきたザックの言葉として読むと、この曲の敵意の置き方や、妥協を嫌う言葉の圧はかなりはっきり見えてくる。
特にBombtrackは、同じシーンの中の腐った関係を切り捨てるだけで終わらないところが重要だ。歌詞の中では、勘違いした相手、権力に身を売る連中、地主、企業、国家の神話までが一本の線でつながっている。だからこの曲は、単に乱暴な言葉を並べた曲ではない。ハードコアの対立感覚を持ったまま、その視線を企業、国家、歴史へまで押し広げていく曲だと言ったほうが近い。
そこにザック自身の背景を重ねると、my peopleという言葉も軽くは通り過ぎない。ここには、ただの仲間という以上の重さがにじんでいるように見える。ザックはチカーノとしての背景を持つ人物であり、その言葉は人種や共同体の感覚と切り離しにくい。ただし、この一語を民族という意味だけに固定するのも早い。Bombtrack全体の流れを見ると、それはもっと広く、搾取される側、支配される側、自分たちの側の人々まで含んでいるようにも読める。
だからBombtrackは、Rage Against The Machineの代表曲の一つというだけでなく、このバンドの出発点をそのまま示した曲として重要だ。最初から敵の名前をぼかさず、最初から怒りの規模を小さくせず、最初から燃やすべきものをはっきり見据えている。こうした楽曲が少なくなった今でもBombtrackが古びないのは、過激だからではなく、怒りの向かう先が最初から具体的だったからだと思う。この記事では、そうした背景も踏まえながら、Bombtrackの歌詞が何を敵として名指しし、どんな言葉で圧を生み、どこまでハードコアの土壌を引きずっているのかを順番に見ていきたい。

Bombtrack
Ughh!
Hey yo, it’s just another bombtrack… ughh!
おいおい、またあの爆撃する曲だ…!
Hey yo, it’s just another bombtrack… yeah!
おいおい、またあの爆撃する曲だ…!
It goes a-1, 2, 3
いくぜ – 1,2,3
Yeah, it’s just another bombtrack and suckers be thinkin’ that they can fade this
ああ、またしても爆撃する曲だ、間抜けどもは、これを潰せると思ってやがる
But, I’m gonna drop it at a higher level
でも、もっと高次元でぶちかます
Cause I’m inclined to stoop down, hand out some beat-downs
だって俺はついレベルを下げて、相手をボコボコにしてやりたくなるから
Cold run a train on punk ho’s, that think they run the game
このゲームを牛耳ってると思い上がってるパンク気取りのクズどもを、徹底的に踏みにじってやる
But I learned to burn that bridge, and delete
だが俺はその橋を焼き払うことを学んで、切り捨てる
Those who compete at a level, that’s obsolete
そんな水準で競ってる連中、そいつはもう時代遅れだ
Instead, I warm my hands upon the flames of the flag
それよりも、俺は旗の炎で手を温める
To recall the downfall,and the businesses that burnt us all
あの失墜を思い起こすために、俺らみんなを食い物にした企業どもを
See through the news and the views, that twist reality
情報や見解を見抜く、そういう現実を歪める
Enough, I call the bluff, fuck Manifest Destiny
もういい、そのはったりを見抜いた、アメリカの拡張主義なんてクソ食らえ
Landlords and power whores, On my people they took turns
地主や権力に媚びる連中が、俺の民を代わる代わる食い物にした
Dispute the suits, I ignite, and then watch ‘em burn
権力者どもに異議を唱え、俺は火をつけ、そして焼かれるのを見届ける
With the thoughts from a militant mind
Hardline, hardline after hardline
強硬路線、強硬路線、また強硬路線
Landlords and power whores
地主と権力に媚びる連中
On my people they took turns
Dispute the suits, I ignite
権力者どもに異議を唱え、俺は火をつける
And then watch ‘em burn
そして、あとはヤツらが焼かれるのを見届ける
Burn, burn, yes ya gonna burn
燃えろ、燃えろ、そうだ、おまえは焼かれることになる
Burn, burn, yes ya gonna burn
燃えろ、燃えろ、そうだ、おまえは焼かれることになる
Burn, burn, yes ya gonna burn
燃えろ、燃えろ、そうだ、おまえは焼かれることになる
Burn, burn, yes ya gonna burn
燃えろ、燃えろ、そうだ、おまえは焼かれることになる
Burn, burn, yes ya gonna burn
燃えろ、燃えろ、そうだ、おまえは焼かれることになる
Burn, burn, yes ya gonna burn
燃えろ、燃えろ、そうだ、おまえは焼かれることになる
Burn, burn, yes ya gonna burn
燃えろ、燃えろ、そうだ、おまえは焼かれることになる
Burn, burn, yes ya gonna burn
燃えろ、燃えろ、そうだ、おまえは焼かれることになる
It goes a-1, 2, 3
いくぜ – 1,2,3
Another funky radical bombtrack
またしてもファンキーで過激な爆撃する曲
Started as a sketch in my notebook
俺のノートの落書きから始まった
And now dope hooks make punks take another look
そして今、中毒性のあるサビがパンクたちを改めて注目させている
My thoughts ya hear and ya begin to fear
俺の考えを聞いたおまえはビビり始める
That ya card will get pulled if ya interfere
おまえが口を挟めば、おまえは正体を暴かれることになる
With the thoughts from a militant mind
闘争的な精神の思考とともに
Hardline, hardline after hardline
強硬路線、強硬路線、また強硬路線
Landlords and power whores
地主と権力に群がる連中
On my people they took turns
俺の民を代わる代わる食い物にした
Dispute the suits, I ignite
権力者どもに異議を唱え、俺は火をつける
And then watch ‘em burn
そして、ヤツらが焼かれるのを見届けるんだ
Burn, burn, yes ya gonna burn
燃えろ、燃えろ、そうだ、おまえは焼かれることになる
Burn, burn, yes ya gonna burn
燃えろ、燃えろ、そうだ、おまえは焼かれることになる
Burn, burn, yes ya gonna burn
燃えろ、燃えろ、そうだ、おまえは焼かれることになる
Burn, burn, yes ya gonna burn
燃えろ、燃えろ、そうだ、おまえは焼かれることになる
Burn, burn, yes ya gonna burn
燃えろ、燃えろ、そうだ、おまえは焼かれることになる
Burn, burn, yes ya gonna burn
燃えろ、燃えろ、そうだ、おまえは焼かれることになる
Burn, burn, yes ya gonna burn
燃えろ、燃えろ、そうだ、おまえは焼かれることになる
Burn, burn, yes ya gonna burn
燃えろ、燃えろ、そうだ、おまえは焼かれることになる
Urrrrrrrrr!
Hey, yo, it’s just another bombtrack
なぁ、オイ、またしても爆撃する曲だぜ
Check it out
チェックしろ
Burn, burn, yes ya gonna burn
燃えろ、燃えろ、そうだ、おまえは焼かれることになる
Burn, burn, yes ya gonna burn
燃えろ、燃えろ、そうだ、おまえは焼かれることになる
Burn, burn, yes ya gonna burn
燃えろ、燃えろ、そうだ、おまえは焼かれることになる
Burn, burn, yes ya gonna burn
燃えろ、燃えろ、そうだ、おまえは焼かれることになる
Burn, burn, yes ya gonna burn
燃えろ、燃えろ、そうだ、おまえは焼かれることになる
Burn, burn, yes ya gonna burn
燃えろ、燃えろ、そうだ、おまえは焼かれることになる
Burn, burn, yes ya gonna burn
燃えろ、燃えろ、そうだ、おまえは焼かれることになる
Burn, burn, yes ya gonna burn
燃えろ、燃えろ、そうだ、おまえは焼かれることになる
Burn
燃えろ