
SINCE THE FLOODはニューイングランド周辺で活動したバンドで、ヴォーカルのChuck Bouleyは結成時期を2002年初頭と話している。初期から残っているのはChuck BouleyとギターのDave Staubleで、その年の後半にドラマーのLuke BuckbeeとベーシストのRob Deangelisが加わって音がまとまった。別のChuck Bouleyのインタビューでは、Chuck BouleyとTobyが先にいて、ショウでDave Staubleに会い、そこからベースとドラムも含めて組み上げたと話している。ギターのKevin Learyは、Dave StaubleとChuck Bouleyが組み始めた時期を2001年ごろ、最初のデモを2001年末から2002年初頭ごろと話している。Kevin Learyは後から入ったギターで、Tobyがフルタイムでツアーできなくなった時期に代打を経て加わった。Kevin Learyが入ったころの編成は、Luke Buckbee、Chuck Bouley、Dave Stauble、Kevin Leary、Rob Deangelisだった。Kevin Learyは、自分は三人目のギターだったとも話している。
バンド名は、南北戦争の兵士に宛てた手紙の冒頭にあったSINCE THE FLOODという言葉をDave Staubleが持ってきたものだった。Chuck Bouleyは、自分たちの音を、重くて速く、怒りを帯びたハードコアと説明している。自分は低所得で、家族が離れて暮らす環境で育ち、その経験が自分の歌詞を形作ったとも話している。曲作りは誰か一人ではなく、全員で作る形だった。初期のバンドは、どんな場所でもショウを受け、15人でも1000人でも全力で演奏するとChuck Bouleyは話している。Chuck Bouleyは仕事について大工だと話している。ライヴがいちばん好きだとも話している。
Chuck Bouleyは、ニューイングランド周辺ではニューヨーク州やコネチカット州まで車で行ける距離にショウがあり、バンドUnearthが出てきた時期も見ていたと話している。Dave StaubleはバンドUnearthの全米ツアーに代打参加した時期があり、その時にUnearthのメンバーTrevor PhippsへSINCE THE FLOODのデモを聴かせた。そのデモがIroncladとの契約につながった。Chuck Bouleyは、その時のデモを出来の悪いものとして振り返っている。バンドUnearthやバンドAll That Remainsとは、その後もかなり定期的に連絡を取っていたとChuck Bouleyは話している。バンドOne Dead, Three Woundedの名前もChuck Bouleyは挙げている。
この作品の発売日は、BandcampとMetal Bladeでは2005年2月18日、Apple Musicでは2005年2月22日表記になっている。Bandcampには全曲の歌詞が掲載されている。曲順は Valor And Vengeance、These Scars、In My Way、24K、Up In Arms、The Only Way、In My Eyes、Enough Said、For Today、This World Is Dead To Me、Laid To Rest で、Metal Bladeの作品ページでは Laid To Rest がボーナストラック表記になっている。Bandcampの掲載メンバー表記はDave Stauble、Chuck Bouley、Kevin Leary、Rob Deangelis、Luke Buckbeeで、録音はマサチューセッツ州イプスウィッチのSystem StudiosでKen Susi、ミックスはボストンのNew Alliance RecordingsでJonathan Taft、レイアウトとデザインはKevin Leary名義になっている。Discogsの2021年盤には、2005年Ironclad Recordings、Metal Blade Records配給、System Studiosで録音、New Alliance Recordingsでミックスとある。Apple Musicの曲ページでは、タイトル曲 Valor and Vengeance のクレジットにChuck Bouley、Kevin Leary、Dave Stauble、Rob Deangelis、Luke Buckbeeの名前が並んでいる。
タイトル曲 Valor and Vengeance の歌詞では、自分はひとりではないこと、おまえは自分のためにいて、自分はおまえのためにいること、おまえが自分に力を与えたこと、変えられないものを乗り越える力、目の前の障害を壊す力、もう後ろは見ず前だけを見ること、前へ進むことが歌われている。
他の曲の歌詞では、24Kに仲間のためなら命も差し出すこと、長い時間でできた絆、友達ではなく家族だという言葉がある。Up In Armsには、最初からそこに投げ込まれたこと、受け入れないこと、自分は変わらないことがある。The Only Wayには家族のための犠牲と尊重がある。In My WayとIn My Eyesには裏切り、忠誠の欠如、関係の断絶がある。Enough Saidには今すぐ変わること、持ちこたえて立ち向かうことがある。For Todayには、うまくいかない時にショウへ行って全部吐き出すことがある。This World Is Dead To Meには、自分で自分を壊してしまうこと、苦しみ、憎しみから逃げられないこと、ひとりで立つこと、ひとりでこの道を歩くこと、昨日よりましな人間になろうとしても何かが邪魔をすること、この世界は自分にとって死んだものになったことが書かれている。Bandcamp掲載歌詞ではさらに、汚れた考え、欲望、罪、悲しみの人生、自分で自分を落としていくこと、恥の火がかつて心にあった純粋さを焼き尽くすこと、光の純粋さから離れなければならないことも確認できる。
当時のレビューでは、SINCE THE FLOODはマサチューセッツ州のバンドのデビュー作として扱われ、東海岸のタフなハードコアとして書かれている。歌詞については、反抗と人生の障害の突破と書かれている。
Chuck Bouleyは、初作の曲はフルレングスを録る前からかなり長い間ライヴでやっていて、スタジオに入る前に何度も変えられたと話している。No Compromiseの時点で、Valor & Vengeanceで3年半から4年ほど回っていたとも話している。EAR CANDYでも、初作で長くツアーしたあとで新しい曲を書きたくて仕方なかったと話している。Kevin Learyは、自分はその時点で正式メンバーではなかったが、練習にも録音にも立ち会っていて、録音現場にはずっといたと話している。ただし、自分はそのレコードでは演奏していないとも明言している。
Kevin Learyは、初期のValor and VengeanceにはバンドUndyingのようなツインギターの影響があり、曲In My Eyesなどにその影響があると話している。Kevin Learyは、バンドMadball、バンドCrowbar、バンドIntegrity、バンドBlood for Blood、バンドHatebreedが大きな影響だったと話している。Kevin Learyは、バンドBlood for Bloodのようなニューイングランドのバンドが大きかったとも話している。Kevin Learyは、そうした影響はギターだけでなくヴォーカルにもあり、Chuck Bouleyはそれをできるだけ書くことに取り入れたと話している。Kevin Learyは、バンドConverge、バンドThe Hope Conspiracy、バンドShadows Fall、バンドUnearth、バンドHatebreedの名前も挙げている。Kevin Learyは、Valor Vengeanceには少しだけブラストビートも入っていたと話している。さらに、Valor VengeanceはUndyingのリフとHatebreedのリフで曲を書くような感覚だったとも話している。
Kevin Learyは、最初にIroncladから出た時点では、ニューイングランドとニューヨーク州北部で特に反応が強かったと話している。2003年から2004年初頭の時点では、まだメンバーの多くが学校にいて、Kevin Learyは2004年初頭に大学を卒業し、Dave Staubleは2005年ごろまで学校にいたとも話している。その後、Metal Bladeで再発されてから反応が大きくなった。2004年後半から2005年、2006年にかけて本格的にツアーできるようになり、カリフォルニア州、テキサス州、南西部で反応が大きくなった。フロリダ州でも良かったと話している。シカゴではそこまで強い反応ではなかったとも話している。
Kevin Learyは、バンドUndyingとのツアー、マサチューセッツ州のバンドThe Acacia Strainとの2本から3本のツアー、コネチカット州のバンド100 Demonsとの2本のフルツアー、バンドMadballとバンドSworn Enemyとのヨーロッパ30日ツアー、バンドMadballとバンドDeath Before Dishonorとの東側のツアーを話している。バンドWith Honor、バンドA Life Once Lost、バンドTerror、バンドAll That Remainsの名前もKevin Learyは出している。ハリウッドの会場Whisky a Go GoでAll That Remainsと一緒になった話もしている。Chuck Bouleyも、MadballとSworn Enemyとのヨーロッパ・ツアーがいちばん良かった経験だったと話している。Chuck Bouleyは、そのツアーで経験のあるバンドがどう動くか、どう客と向き合うかを見たとも話している。
No Compromise期のインタビューでは、Chuck Bouleyは、No Compromiseでは以前ほどテレビ的なブレイクダウンを入れず、自分たちらしい音がよりはっきりしたと話している。制作ではJim Seagalが録音とエンジニアリングを担当し、プロダクションはバンド側がほとんど行った。Luke Buckbeeは音響工学を学んでいて、スタジオにも強かったという。別のHeavyMetalSourceの素材では、No Compromiseは3か月ほどで書いて録音し、完成から発売まで8か月ほど間が空いたと話している。Metal Bladeに入っても、自分たちのやりたい音楽を変えないことは明言していた。Metal Bladeに入った時に、自分たちは典型的なMetal Bladeのバンドではない、自分たちのやりたい音楽をやると周囲に知らせたともChuck Bouleyは話している。Howard Jonesとは、その時点ですでに関係を解消していた。2007年にはMadballとの東海岸10日ツアー、その後に7th Star、Ramallahとのツアー予定も語っている。
2008年のHeavyMetalSourceとMetalFestでは、Luke、Dan、Nateの体制で話している。ツアー最終日に地元まで戻ったが、マサチューセッツ州境を越えたところでミッションと電気系の問題が出て、そのまま地元の駐車場で寝たと話している。良かった日程としてテキサス州ウィチタフォールズの名前が出る。ガソリン代が強く響いたこと、食べないことで体重が落ちたこと、車内で用を足したことも話している。新曲はまだ案をいじっている段階で、その月のうちにデモを作ってMySpaceに上げたいとも話している。新しいレコードを出したいことも話している。MetalFestでは8曲を演奏し、会場Palladium側がフルセットをやらせてくれたこと、客が歌詞を知っていたことを話している。その後はマサチューセッツ州のバンドThe Acacia Strainと1か月、そのあとカナダを1か月、その先もアメリカで回る予定が語られている。
Kevin Learyは、2021年にGood FightからValor and Vengeanceがヴァイナルで再発されたと話している。SINCE THE FLOODの作品としてはこれが最初のヴァイナル化だった。Kevin Learyは、Laid To Restは自分がSINCE THE FLOODで最初に書いた曲で、Valor Vengeance再発盤の最後に入った最初の録音がその曲だったとも話している。その後、Laid To RestはNo Compromiseのために録り直されたとも話している。
公開クレジットでは、タイトル曲Valor and VengeanceにChuck Bouley、Kevin Leary、Dave Stauble、Rob Deangelis、Luke Buckbeeの名前が並ぶ。Bandcampの再発ページの掲載メンバー表記も同じ5人で構成されている。
Valor and Vengeance
I am not alone.
俺はひとりじゃない。
So here we go again, feels like we cannot win.
さあまた始まる、まるで俺たちは勝てないように感じる。
Our backs against the wall, like so many times before.
俺たちは壁を背にしている、これまで何度もそうだったように。
No matter what is said, no matter what we do.
何を言われようと、俺たちが何をしようと。
There’s one thing that holds true; you for me, and I for you.
それでも変わらず本当であり続けることがひとつある。おまえは俺のために、そして俺はおまえのために。
Us against the world, that’s the way it is, and in you
俺たちは世界を相手にしている、そういうものなんだ、そしておまえの中に
I find the strength to overcome.
俺は乗り越える力を見出す。
I will not back down.
俺は引き下がらない。
I can’t close my eyes.
目を閉じることができない。
I refuse to take less than what I gave.
自分が与えたものより少ないものを受け取ることは拒む。
You’ve given me strength.
おまえは俺に力を与えてくれた。
The strength to overcome what I cannot change.
俺に変えられないものを乗り越えるための力を。
The power to destroy whatever’s in my way.
俺の行く手にあるものを何であれ打ち壊す力を。
There’s no more looking back, only straight ahead.
もう後ろを振り返ることはない、ただ真っすぐ前だけだ。
Open my eyes and come alive with a brand new strength.
目を開き、まったく新しい力とともに生き返る。
You give me strength, strength to rise above.
おまえは俺に力を与えてくれる、乗り越えていくための力を。
I can’t believe how far we’ve come.
俺たちがここまで来たなんて信じられない。
Moving forward.
前へ進む。






