楽曲情報

2026年3月公開。4月24日発売のアルバム『Still Suffer』収録、4曲目。制作はTodd Jones。Chuck Ragan、Jay Peta、Brody King、Dan Seelyが客演している。


歌詞の背景

「Destruction Of My Soul」の歌詞が指しているものは、抽象的な怒りではない。隠してきた過去、愛のない育ち、虐待、知っていても気にしなかった周囲、愛する人たちが壊されていったこと。Scott Vogelが長年かけて言葉にしてきたものが、この1曲に圧縮されている。

父の家と母への感情

Scott は母と2人の姉妹と貧しい暮らしをしていた。引っ越しも多く、2年ごとに友人関係をリセットするような子供時代だった。6〜7年生のころ、母がテキサスへ移ることになった。Scott は引っ越しに疲れ、自分で父の家を選んだ。しかし父の家は、お金はあったが愛情がなかった。父が機嫌を損ねると、その怒りが全てこちらに向かってくる。「学校から帰るのが怖かった」と Scott は話している。義兄弟の Jay はもっと直接ぶつかることが多く、Scott は気配を消して嵐をやり過ごすことを覚えた。18歳になったとき、父は Scott と Jay の両方を家から追い出した。

母については、別の傷があった。置いていかれたという感覚が長年消えなかった。セラピーを受ける中で、そのことを母に伝えるよう促されたが、なかなか言い出せなかった。あるとき、母が車を路肩に止めて先に口を開いた。「あのとき置いていってごめん」という言葉だった。30年待っていたはずなのに、Scott は「大丈夫だよ」と答えた。後になって初めて、母が実は法廷で親権を争っていたことを知る。それを知って、母に対する見方が変わったと話している。

父とは違った。セラピーで父に話しに行くよう言われたが、結局実行できないまま父が亡くなった。8年前のことだ。「後悔している」と Scott ははっきり言っている。

飲酒とステージ上のパニック

飲酒が始まったのは小学3年生だった。母の料理酒を盗んで森に隠し、1人で飲んでいた。TERRORの全盛期、ステージに立つ直前に酔って勢いをつけることが習慣になっていた。それが当たり前だったからこそ、飲むのをやめた後の変化は想像以上にきつかった。出番前に客席を見ると、パニック発作が起きた。心拍が上がり、汗が出て、バンドに「今日は無理かもしれない」と言いかけたことが何度もあると話している。酒が抜けたことで問題が消えたわけではなく、ずっと蓋をしていたものが一気に見えるようになった。

hardcoreへの入口

hardcoreへの入口は、義兄弟のJayだった。Jayが先にヒップホップ、次にパンクへの扉を開いた。母がテキサスへ発ったあと、Scott が父の家に移り、Jay と本格的に一緒に過ごすようになった。それまでのヘアメタル好きが、あるライブで完全に変わった。地元バッファローのバンド、Zero Toleranceを見たときだ。「それ以外は何もいらなくなった」と Scott は話している。翌年、Scott はスポーツをすべてやめた。

新作『Still Suffer』のテーマ

新作『Still Suffer』の制作について、Scott は「自分の失敗、飲酒、飲むのをやめたこと、それでも消えない問題」を正面から書くと話している。ヨシュアツリー近郊の砂漠でJordan、Nickとともに曲を書いた。Todd Jonesが再び深く関わっており、純粋な速さと硬さだけでなく少しグルーヴを戻したいという意図もある。歌詞面でも以前より外部の意見を取り入れるようになったという。

バッファローに戻ったことについては、LAに移ったこと自体に家族と距離を置く意図があったと認めている。戻ってからは以前より家族との時間が増え、数十年ぶりに母と姉妹全員でAirbnbに集まった週末があった。「40年ぶりのことだった」と話している。

TERROR公式はこの曲を「見捨てられた者たち、この世界に馴染めない者たちへ向けた曲」として発表した。アルバムタイトル『Still Suffer』の下、4曲目に置かれた「Destruction Of My Soul」は、Scott Vogelが言葉にするのに数十年かかったことを、音にした曲だ。

※本記事の背景情報はHardLore、One Life One Chance、The New Scene、The Brooklyn Blast Furnaceの各ポッドキャストにおけるScott Vogelの発言をもとにしています。

Destruction Of My Soul

Stories we hide

隠している物語

Our fucked up lives

俺たちのめちゃくちゃな人生

Now watched my worlds collide

今、俺の世界がぶつかり合うのを見た

Worthless, it felt

無価値、そんな感じがした

Raised wrong on guilt

罪悪感に苛まれて育った

Why not destroy ourselves?

自分たちで滅びてしまおうじゃないか?

We had small dreams, instead it took our hopes

俺たちはささやかな夢を抱いていたが、その代わりに希望を奪われてしまった

The loveless youth

愛なき若者

Born from abuse

虐待から生まれた

Still can’t forget the truth

それでも、その事実を忘れられない

Everybody knows

誰もが知っている

But they don’t fucking care, they don’t care

だが、アイツらはクソどうでもいいんだ、どうでもいいんだよ

Everyone I love they fucking broke

俺が愛する人たちを、あいつらはクソみたいに壊してしまった

Destruction of my soul

俺の魂の破壊

You fucking broke

おまえがぶっ壊した

Everybody knows, everybody knows

誰もが知っている、誰もが知っている

But they don’t fucking care, they don’t care

だが、アイツらはクソどうでもいいんだ、どうでもいいんだよ

Everyone I love they fucking broke

俺が愛する人たちを、あいつらはクソみたいに壊してしまった

Destruction of my soul

俺の魂の破壊

There’s only one way out

抜け道は一つしかない

Burn it to the fucking ground

クソみたいに燃やし尽くせ

There’s only one way out

抜け道は一つしかない

Burn it down

焼き払え

To the fucking ground now

今すぐ地の底まで焼き払え