
【Buried Alive:バッファロー発、短命にして伝説となったメタリック・ハードコアの雄】
1998年、ニューヨーク州バッファロー。 スコット・ヴォーゲル(Scott Vogel)が、Despair解散後に新たに立ち上げたバンドがBuried Aliveです。地元ではSnapcaseやSlugfestなどの名バンドが台頭しており、バッファロー・ハードコアシーンは当時、確かな熱気に包まれていました。
Buried Aliveは、そのメタリックで極端にヘヴィなサウンドによって一気に注目を集めます。ブレイクダウン中心の楽曲、ズシリとくるギターリフ、そして怒りを吐き出すようなスコット・ヴォーゲルのシャウト。歌詞もまた、絶望、怒り、裏切りなどを赤裸々に描いており、単なる暴力衝動ではなく、内面に向いたリアルな怒りが核になっています。
メンバーは以下の通り:
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Scott Vogel(Vo)
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Matt Roberts(Gt)
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Scott Sprigg(Gt)
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Joe Orlando(Ba)
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Kevin Corcoran(Dr) ※初期ドラマーはJesse Muscato
レーベルはあのVictory Records。 1999年、バンドはフルアルバム『The Death of Your Perfect World』をリリースします。この1枚こそがBuried Aliveのすべて。2分足らずの短く鋭い曲が畳み掛けるように並び、まさに破壊的なエネルギーに満ちた名盤です。代表曲には「Watching You Die」「Kill Their Past」などがあり、今でもライブでファンが叫ぶ定番曲として語り継がれています。
ライブではSnapcaseやMadball、さらには7 Seconds、Hot Water Musicなど、ジャンルを超えた様々なバンドと共演。NYHCとも通じるストイックさと、メタルコア直系の重量感が共存したライブは各地で熱狂を呼びました。
2000年頃、スコット・ヴォーゲルが新天地ロサンゼルスに移るためバンドは解散。その後彼はTerrorを結成し、世界的なハードコアバンドとして成功を収めます。
時は流れ2020年、Buried Aliveは約20年ぶりに再結成。 Bridge Nine RecordsからEP『Death Will Find You』を発表し、過去のリマスター曲とともに新曲も収録。復活ライブも地元バッファローで行われ、再び熱狂を生みました。
Buried Aliveは、活動期間こそ短かったものの、確実にその音と姿勢を刻み込んだバンドです。メタルコアの進化に貢献し、今なお影響を与え続けています。彼らの音楽は決して過去の遺物ではなく、現代にも通じる”本物”の怒りと叫びが込められているのです。
Kiss of Death
Infected by our own callous acts.
自分たちの冷酷な行いによって感染してしまった。
Our blood flows the kiss of death.
俺たちの血には、災いの元凶が流れている。
Relentless disease as death tolls rise.
死者数が増加する中、容赦なく続く病気。
This virus breeds on human desire.
このウイルスは人間の欲望によって繁殖する。
Whether you lust the needle or the flesh,
おまえが欲するのが“針”であろうと“肉体”であろうと、
you’ve sealed your fate, a fate of death.
おまえは自分の運命を決定づけ、死ぬ運命だ。
Kiss of death.
災いの元凶。
Our blood flows the kiss of death.
俺たちの血には、災いの元凶が流れている。
The eliminator, taker of life.
抹殺者、命を奪う者。
An epidemic we feed and supply.
俺たちが育て、供給している疫病。
Kiss of death.
災いの元凶。
Now frail bodies are no longer immune.
もはや虚弱な肉体は免疫を持たない。
No retribution, no cure to save you.
報復もなければ、おまえを救う治療法もない。
Consequence for our acts.
俺たちの行動の結果。
Kiss of death.
災いの元凶。