Nick Ruiz(初期ギタリスト)

Nick Ruizはリズムギターを担当し、そのヘヴィなダウンチューニングリフでバンドの土台を支えました。使用ギターの詳細なモデル名は明らかではありませんが、ライブ映像では黒いソリッドボディのエレキギターを使用している様子が確認できます【88†】。ピックアップは高出力のハムバッカーを搭載したモデルを好んでおり、メタル系定番のEMG81/85のアクティブ・ピックアップセットなどを使用していた可能性があります​。実際、同時期のヘヴィ系ギタリストはEMGなどのハイゲイン対応ピックアップを選ぶことが多く、低音域まで歪ませても音像が埋もれない力強いトーンを得ていました。 Nickはアンプヘッドに真空管ハイゲイン・モデルを使用しました。ライブではMesa/Boogie社のデュアル・レクチファイアやPeavey社の5150といった定番ヘッドを用いたとの情報があり、4発のスピーカーキャビネット(おそらくCelestion Vintage 30などを搭載した4×12キャビ)から強烈なサウンドを鳴らしていました。アンプのセッティングは低音を重視しつつも適度に中音を残し、ブレイクダウンでの轟音とリフの切れ味を両立するよう工夫していたと考えられます。レコーディングやライブでも基本的にアンプ直の歪みを活かし、必要に応じてアンプのEQやゲインを調整していたようです。 エフェクターはシンプルで、オーバードライブとノイズゲートを中心としたセッティングでした。アンプ入力前にIbanez TS9 Tubescreamerでブーストをかけ、ゲインは上げずレベルを上げる設定で歪みに締まりを加えていた可能性が高いです。歪みの濁りを抑えるため、BOSS NS-2などのノイズサプレッサー(ノイズゲート)を使用しハイゲイン特有のハム音をカットしています​。チューナーもBOSS TU-2のような定番ペダルをボードに組み込み、ライブ中の素早いチューニング調整に備えていました​。このように必須のペダル以外はあまり使わないストレートなセッティングで、クリーンパート等はアンプのクリーンチャンネルで対応し、必要ならリバーブはアンプ内蔵のものを利用する程度だったようです。 使用弦は極太ゲージで、低チューニングでも張りを保てるものを選択していました。例えばErnie Ball社のNot Even Slinky (.012–.056)のようなヘヴィゲージ弦はドロップC前後のチューニングで定番であり、Nickも.012~.056程度の太い弦を愛用していたと考えられます。実際Irateの曲は通常のEより3~4音低いC標準チューニングやドロップCで演奏されており、ギタリストはその重低音リフのために弦を太く張っていました​。あるギターカバー動画では「B標準チューニングにカポ1」という設定(=実質C標準)が示されており、原曲のチューニングがその程度まで下げられていることが分かります。このようなダウンチューニングにより、Nickのリフは極端にヘヴィでありながらも音程感を失わない迫力を獲得していました。加えてドロップDのさらに下を行くドロップチューニングも曲によって取り入れ、開放弦を多用したブレイクダウンで独特の重量感を演出しています。総じてNick Ruizの機材は、シンプルながらも重厚なサウンドを追求した構成であり、ニューヨーク産メタリック・ハードコアの凶暴なギターサウンドを下支えしていました。

Nando “Redrum”(後期ギタリスト)

NandoことFernando E. Sierra Jr.はIrateではリードギターを担当し、メロディアスなリードやギターソロでバンドに彩りを添えました​。彼も基本的にはNickと同系統のギターとチューニングを使用しています。具体的なギターモデルは公表されていませんが、高出力ハムバッカー搭載の6弦ギターを使用し、Irateの低音リフに対応していたのは共通です。リードパートでは24フレット仕様のスーパーストラト型ギターなどを用いることでスムーズな運指を可能にしつつ、ピックアップはリフでも埋もれないようパワフルなものを選んでいたでしょう。NandoもEMGなどアクティブピックアップの利点を活かし、ソロでも音抜け良く歪むセッティングを採用していたと考えられます(当時の多くのメタルコア系ギタリストがEMG81搭載ギターを使用)​。 アンプやラック類に関してもNandoはNickと同じセットを共有していました。Irateはツインギター編成のため、ライブではMesa BoogieとPeavey 5150のヘッドをそれぞれ分担して使用し、2本のギターの音色に若干のキャラクター差を持たせていた可能性があります​(片方がより図太いMesaサウンド、もう片方が荒々しい5150サウンドなど)。もっとも両者の基本トーンは近い設定で、どちらも強烈なゲインと低音を伴ったサウンドメイクでした。Nandoも4×12キャビネットから爆音を鳴らし​、アンプ直の歪みにオーバードライブでブーストをかける手法は共通しています​。リードギターとはいえクリーントーンは多用せず、クランチ程度のセッティングでアルペジオやクリーンパートを弾く際もアンプのチャンネル切替で対処していました。必要に応じて足元でディレイやコーラスをオンにする場面もあったかもしれませんが、映像や写真から確認できる範囲ではNandoの足元もシンプルなものでした。 エフェクター構成は基本的にリズムのNickと差はありません。チューブスクリーマー系ペダルで歪みをプッシュしつつ、ノイズゲートで不要なフィードバックを遮断するセットアップです​。例えばTS9でリード時に若干ミドルを持ち上げつつサスティンを稼ぎ、ソロの途中でハウリングしないようNS-2でノイズをコントロールしていたでしょう。Nandoはテクニカルな速弾きソロよりも叙情的なフレーズを弾くことが多かったため、過度なエフェクトは使わずギター本来のトーンを活かしていたようです。必要であればワウペダルを使用する可能性もありますが(NYHCのギタリストではソロでワウを踏む例もある)、Irateの録音物を聞く限り派手なワウサウンドは確認できず、仮に使っていても控えめだったと思われます。 チューニングや弦についてもNandoとNickで統一されています。バンド全体で低いドロップCチューニングを採用し、曲によってはさらに半音下げるなどして重低音域を強調していました​。Nandoも極太ゲージの弦を使用し、低音弦の張力を確保しています​。これによりソロパートでも音程の安定した太い音色を維持でき、リフからリードへの切り替えでも音の芯が細くならないメリットがありました。NandoのギターサウンドはNickのそれと補完関係にあり、2人のギターがユニISONでリフを刻むときは圧倒的な厚みを生み、またNandoがリードを弾く裏でNickがリフを刻む場面では土台がしっかり支えられるよう、それぞれの機材セッティングが練られていたと考えられます。結果としてIrate特有の重く切れ味鋭いツインギターサウンドが作り上げられていました。 参考資料:使用機材に関する公式な発言は少ないものの、ファンの間ではライブ映像や音源から上記のような機材が推測されています​。特にMesa/Boogieや5150といったアンプや、TS9・NS-2などのペダル類は1990年代後期〜2000年代のメタルコア/ハードコアギタリストの定番であり、Six Ft DitchやDeniedといった同系統バンドも含め類似した機材構成が用いられていました​。上述のようにヘヴィゲージ弦によるダウンチューニングや高出力ピックアップの採用も、このジャンルでは半ばお約束と言えるものです​​。以上の機材セッティングにより、IrateのNick RuizとNandoはライブ・レコーディング双方で極限までヘヴィなギターサウンドを実現していたと言えるでしょう。各種インタビューや映像から断片的に得られる情報を総合すると、シンプルながら的確に要点を押さえた機材選びであったことが窺えます。​

11:34 

I have seen my solace end a thousand times. 俺の安らぎが終わるのを何千回も見てきた。 I’ve challenged death without compromise. 俺は一切の妥協なく死に挑んできた。 I have shown forbearance throughout my tortured existence. 俺は苦難に満ちた人生を通じて忍耐を示してきた。 I only ask to be saved from the madness I face everyday. 俺はただ日々直面する狂気から救われることだけを願う。 Instead I’ve been forsaken to live this hell alive. 代わりに俺は見捨てられ、この地獄を生きていくことを強いられている。 Benevolence is a fantasy to those in apathetic ecstacy. 無関心で恍惚に浸る者にとって、慈悲は幻想にすぎない。 Who openly embrace debauchery and swear allegiance to false prophecies. 公然と道徳的堕落を受け入れ、偽りの予言に忠誠を誓う者たち。 I live in a catastrophic misery.  俺は壊滅的な悲惨さの中で生きている。 Am I destined to conformity? 俺は順応する運命にあるのだろうか? Unknown. わからない。 Many live in blasphemy, it’s all they’ve ever known. 多くの者が冒涜の中で生きていて、それがヤツら知っているすべて。 Others search for eternally for the kingdom and the throne. 他の者たちは永遠に王国と玉座を探し求めている。 Not me. 俺じゃない。 My search for truth begins and ends with me, as I continue on. 俺の真実の探求は俺から始まり俺で終わる、そうやって俺は歩き続けていく。 Relying on defiance to carry me to grace. 俺は反抗心を頼りにして、救いへ辿り着こうとしている。 So sick of living through the eyes of other people’s compromise. 他人の妥協の目を通して生きてるなんて、もううんざりだ。 No more.   もうたくさんだ。 I cannot fall. 俺は堕ちることはできない。 I can’t be led astray. 俺は道を誤ることはない。 I’ve come too fucking far, fully prepared to reach the end of days unscathed. 俺はメチャクチャ遠くまで来たんだ、傷一つ負わずに終末を迎える覚悟はできている。 Unafraid of what lie across the great beyond. 大いなる彼方に何が持ち受けていようとも恐れない。 Heaven or hell, I’ll take them both head on. 天国だろうが地獄だろうが、俺は両方とも真っ向から受け止める。 I shall accept whatever comes to be just end this misery. この苦しみさえ終われば、どんな結果でも受け入れる。 11:34. 11時34分。 I have foreseen my judgement day. 自分の審判の日を、俺はすでに予見してきた。 I’ve testified to a life that has gone uncompromised. 俺は妥協のない人生を証言してきた。 No longer resistant. もはや抵抗しない。 I embrace my last days of existence. 俺は存在の最後の日々を受け入れる。